ガン保険を解約す

 若いとき、会社でガンの団体保険(アメリカンファミリー)の募集があり、ガンに罹ったら大変だと考え契約した。契約日は、1977年8月1日なので、38歳のときである。最初は、月1290円であったが、その後、2550円に上がり、最近は2700円になっていた。
 一昨年あたりから、民間の医療保険は、本当に有効だろうかと疑問に思っていたところ、本屋で「医療保険は入ってはいけない!」(内藤真弓著)という本が目に留まったので購入した。
 この本によると、日本は、公的医療保険が充実しているので、民間の医療保険に頼る必要はないという。民間の医療保険はあくまでも営利目的の商品であり、限界があると。そして『医療費が100万円かかっても、実際の負担は8万円足らず。』『公的医療保障を使い切って貯蓄したほうが合理的です!』と表紙を折込んだところにも書いて強調していた。
 ところで、昨年9月に70歳になったが、10月に入ったら医療負担率が30%から10%に変わったとの通知が来た。これには驚いた。たまたま、そのとき、歯の治療をしており、1万円以上かかると考えていたのが、3千円少々で済んだのである。医療負担率が10%になると非常に楽である。
 新潟大学の安保徹教授の本を読んでからは、ガンは、怖くなくなった。彼によるとガンの原因は、ストレスだという。そして、三大療法(手術、化学療法、放射線療法)では、ガンは治らないという。年金生活に入っている現在、大きなストレスを受けることはないし、活性酸素対策として水素水を飲んでいるので、ガンに罹るとは思えない。
 不幸にしてガンに罹っても、三大療法は、受けないことに決めている。ただし、化学療法と放射線療法は、絶対に受けないが、ガンの状況によっては、手術だけは、受けるかもしれない。これを履行すると、ガン保険の恩恵はほとんど受けないことになる。手術を受けたとしても、医療負担率は10%、たいした費用はかからないので、ガン保険に期待する必要はない。
 ガン保険の保障は、入院1日当り15000円、1退院につき20万円で条件は悪くはないが、罹らなければ何の意味もないし、仮に罹ったとしても入院しなければ、金は入らない。掛け続ければ、今後10年で2,700×12×10=324,000円捨てることになる。ならば、解約して貯金し、その金で旅行でもした方がよいと考えたので、昨年11月、解約した。
 この解約は、正解だろうか。正解だと思っているが、死ぬ前には確定する。