出雲大社常陸分社参り
 
 5月に入り会社の仕事の関係で栃木県芳賀郡二宮町にある会社に何回か通うことになった。この会社に行くには、日立駅から常磐線上りに乗り友部駅で水戸線に乗り換えて下館駅まで行き、下館駅で真岡鉄道に乗り換え久下田駅下車という経路になる。



 水戸線は、過去何回か利用したが、沿線の駅を一つひとつ確認しながら乗ったことはなかった。今回は、久々の水戸線乗車であったこともあり、鄙びたローカル線に興味が湧き一駅づつ、観光案内板を見たり、駅や駅まわりの雰囲気を感じながら電車の時間を過ごした。笠間駅、稲田駅を通過し福原駅に停車したところ、出雲大社の常陸分社の看板が目に付いた。「こんなところに出雲大社の分社が?」と思いながら通過した。黒羽、岩瀬駅を過ぎ大和(やまと)駅に着いた。「こんなところに大和なる駅が? 古代に大和朝廷と深い関係があったのだろうか?」と思いを巡らした。次の駅は、新治(にいはり)駅、「新治とは古代を彷彿させる名前だなあ! はるか昔、常陸国に派遣された国造が初めて統治したので、このような名前を付けたのでは?」と想像しているうちに下館駅に着いた。
 出雲大社常陸分社が気になっていたので、インターネットで調べてみたところ、分社のホームページがあり、このホームページによると平成4年に分社したという。ホームページの「由緒」によると福原は、出雲大社と長野県諏訪の諏訪大社を結んだ直線上にあるという。さっそく、インターネットで諏訪大社を調べると、御祭神は、大国主命の第二王子建御名方神(たけみなかたのかみ)であるという。これらに関連して、インターネットでいろいろ調べてみると、「Kitunoの空」というホームページの「神話と古代史(常陸国の話)」というところに、神話時代は、出雲国と常陸国は関係が深かく、新治郡には、古事記と同じヤマタノオロチの伝説があり、笠間市の稲田には、奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)を祭った稲田神社があると載っていた。そこで地図を調べると、稲田駅の西方に稲田神社が見つかった。
 私は、出雲国出身、近くに出雲大社があるならば、さっそくお参りしようと考え、6月15日(土)、小雨の中を車を馳せてお参りした。平成4年の分社であるから、すべて新しく、しかもかなり大きな建物である。平成の時代にこれだけ大きな建物を建てての分社は、日本人の信仰心について問いかけられているようで深く考えさせられた。

拝殿

本殿(大社造り)


【参考にしたホームページ】
常陸国出雲大社(http://www.izumotaisha.or.jp/)
諏訪大社(http://suwataisha.or.jp/)
Kitunoの空−神話と古代史(常陸国の話)
  (http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Desert/8918/sub3.html)