40年来の煙を絶つ


 平成10年9月24日の還暦を期して、40年来、親しんできた煙を絶つことにしました。これを「止煙」と言うことにします。(「禁煙」とは言わない。「禁煙」という言葉は、ある場所、ある期間など限定された語感があり、そのうちにまた吸いだすようなので。)
 最近は、禁煙補助剤(商品名「ニコレット」と称するニコチン入りガム)があるというので、会社の保健婦さんと相談し、これを利用することにしました。ガム1ヶの中に2mgのニコチンが入っています。タバコを吸いたくなったらこのガムを噛んでニコチンを補給しニコチンの禁断症状をなくします。このガムの量を徐々に減らしていってゼロにし完全に「止煙」するのです。
 
 
 下表は、ガムの減量推移です。



 下の表は、止煙後3ヶ月の状況です。
「止煙」して良くなったこと「止煙」して悪くなったこと(副作用?)
1.痰が出なくなった。
2.舌荒れがなくなった。
3.階段を急いで昇ったときなど、動悸が少なくなった。
1.身体が熱ぽっくなって、だるさを感じるようになった。
2.例年になく寒さを感じる。
3.目が乾燥し痛みを感じる。(病院で目薬処方)
4. 食べるものは、すべて酸っぱく感じるようになり美味しくなくなった。
(禁煙すると食事が美味しくなるというのとは逆)

なぜこんなに体調が変わるのだろうか?
 1日60本(この数年は事務室が禁煙になったので、40本/日に落ちていたが)のヘビースモーカ、40年間タバコと付き合って来て、これを3ヶ月で止めれば、体調に異常が出るのはあたりまえでしょうね。
 タバコを吸うと血管が収縮して体表面温度が下がるといわれますが、この現象は朝起きたとき吸う一服で実感していました。止煙したため、どうやら約0.1℃体温が上昇したようです。今までは平静時には36.4℃でしたが、止煙してからは36.5℃になっています。このため、風邪を引いて微熱があるような状態であるため、寒さを感じたり、眼が乾燥したり、食べ物が美味しくなくなったようです。特に、酸味を感じるようになったのは、舌荒れがなくなったため、酸味を感じる味覚神経が活発になったようですね。この体感は、数ヶ月我慢しないと直らないような気がします。
 
これから止煙する人への助言
 9月に止煙したため、ニコチンガムを止める頃は、寒くなり空気が乾燥する気候となり条件の悪い時期となりました。止煙するなら春から始めたがよいでしょう。
 
その後の状況
止煙からの経過体 調 の 状 況
3ヶ月経過 上の表参照
4ヶ月経過
(1)体調は、ほゞ止煙前に戻ってきた。
(2)眼の痛みもなくなり、味覚の酸っぱさも少なくなってきた。
(3)問題は、体重が増えてきたこと。およそ1ヶ月で2〜3kg増えたようだ。慌てて減食開始。
5ヶ月経過
(1)体調は止煙前に戻った。
(2)依然として、ときどきタバコは吸いたくなる。ところが、酒で喫煙欲を押えることができるという不思議な状況が続いており、タバコを吸いたいのか、酒を飲みたいのかわからないときがある。
(3)体重は3kg増えたまま変わらず。暖かくなってきたので、大いに身体を動かして減量しよう。
10ヶ月経過
(1)喫煙欲は、随分少なくなった。タバコを吸いたいのか、酒を飲みたいわからないという状況はなくなり、酒を飲みたいから飲むという気分になってきた。
(2)体重は、変わらず。下げるのは、大変だ。
1年5ヶ月経過
(1)タバコのことは、ほとんど意識しなくなった。でも、煙が漂って来て匂いがすると懐かしく感じる。
(2) 体重は 64kg 、3月末までに60〜61kg にしようと奮戦中。
2000-2-20 記

  

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