22. ブーチンよ! なぜウクライナへ侵攻したのか?(R04/2/28)

 ブーチンは、ソ連邦崩壊後のゴタゴタの状況からロシアの経済を軌道に乗せた手腕を私は評価していた。ブーチンは、グローバリストではない。ナショナリストである。
 ソ連邦崩壊過程において、1993年にワルシャワ条約機構は解散した。ところが、NATOは、存続しソ連配下だった東欧諸国を受け入れた。そしてロシアに接するウクライナまでもNATOに入るような情勢となった。これに対して、ブーチンが危機感を抱いたことは納得できる。
 ブーチンは、ウクライナ国境付近に軍隊を配置したり、ベラルーシと共同軍事演習を行ってウクライナを脅していたが、侵攻するとは思わなかった。侵攻しても何のメリットもないからである。侵攻すれば、経済制裁を受けロシア経済は、疲弊するだけだ。ブーチンは、このような危険は、絶対に冒さないと思っていた。
 ところが、2月24日にウクライナに侵攻した。これには驚いた。なぜだろうか。今後、ウクライナに親ロシア政権を樹立させるだろうが、なかなか撤退はしないだろう。
 今後、各国から経済制裁を受け、ロシア経済は停滞し、貧困化した民衆は、まともな生活ができなくなるだろう。そして、ブーチンは、民衆の反逆にあい失脚するかもしれない。今後の動向に注目したい。
 ブーチンのウクライナ侵攻は、昭和16年11月15日に大本営政府連絡会議において、「対米英蘭戦争終末促進に関する腹案」が決定されたが、これを無視して真珠湾攻撃を行った山本五十六大将の行動と重なる。ブーチンも山本五十六並みの愚かな人物だろうか。

 YouTubeを見ていたら林千勝氏が、山本五十六の真珠湾攻撃へ突き進んだ経過を説明していたので、参考までに紹介しておく。是非、視聴していただきたい。